ヱロチカ: コミック レビュー
ヱロチカ > コミック レビュー > 『天使予報。』みずのまこと

『天使予報。』みずのまこと

DMMにリンク 『天使予報。』みずのまこと
(フランス書院 Xコミックス)2003/05発売

Amazon
DMM
 本屋で表紙を見た瞬間、たしか相当昔に唐突にレイプされたあげく感じまくるエロい読み切りを描いていた作家だと思い出して、その記憶を頼りに購入。ちなみに、本当にその昔の読み切りまで収録されていた。よっぽど遅筆なのか。

表題作のあらすじ(ネタバレ)

 うっかり天使のの」は、神様(美形白衣バカ男)の不興を買ってしまい、天使からもなぜか恐れられる人間界に修行に出される(なお、この「修行」が何の事なのかは一切説明されない)。
 人のいい青年「勇太」に保護されたののだが、人間界の恐ろしさを叩き込まれていた彼女はレイプされると思い込んで逃げ回る。その後どうにか納得した彼女は、お礼がてらさっそくフェラチオを始めるのだった。お前滅茶苦茶だ
 あまりの気持ちよさに悪の人格に入れ替わった勇太(このギミックは毎回恣意的に使われるのだが、一切理由が説明されない)に強引に犯られてすっかり気持ちよくなったののは、勇太のもとに居着くことにする。
 その後、勇太を必要以上に慕う義理の姉(ロング眼鏡)「かりん」を交えて3Pしたり、ののを回収に来た神様やその下僕「月子」(優等生)にかりんと勇太が襲われたけど襲い返したりと、セックスまみれな日々

レビュー

 タイトルに句読点が入っている段階で嫌な予感はしていたし、美形白衣バカ男という男性読者にとってまったく嬉しくないキャラが1ページ目から登場した段階でもはやこれまで、と思ったが、案外良かった!
 無駄なコントは必要最小限に抑えて、とにかく全編やりまくっている点だけでも評価に足る。そこらの自分で自分のキャラに萌える作家にはなかなかできない基本だ。しかも神様といい勇太といい都合良く悪人なので毎回レイプまがいのセックス、それでいて女キャラは全員が無闇にピクンピクンと感じまくる多感症というのも泣かせる
 他に収録されている初期作品はさすがに絵もぎこちなく話作りも甘さばかりが目立つが、後期の表題作や短編ではみつみ美里絵犯られては感じての連続なので十分相殺してお釣りが来るところだろう。
 世間の効果線をアクション漫画なみに多用したエロシーンが多い風潮(あれ全然エロくないよな?)に反して、主にふるえ・揺れ・閃きの3大エロ漫符でエロシーンを構成しているのも好感が持てる。単に効果線を描くのが苦手なだけかもしれないが。
 全体を構成するシチュエーションこそぬるく適当だが、エロシーン自体は非常に実用的なのでお薦めしやすい1作だ。
(2004/03/27)

$MTBlogName$ コミック レビュー 目次に戻る 
ヱロチカ トップページに戻る