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『Angelical Pendulum (1)』的良みらん

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(ヒット出版社/セラフィンコミックス)2004年12月発売

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あらすじ

 どうでもいい主人公(男)の元にキテレツな萌え服を着た天使(女)が大勢やって来て、堕天使とやらをガン=カタ風なポーズで始末したりセックスしたり。
 主人公はどうやら記憶を無くした上位の天使で、ヒロインも忌まわしい記憶を失っているとか何とかの、よくある話

レビュー

 ストーリーは心底どうでもいい
 小難しそうな気がする用語とどっかから持ってきた表現で適当に塗り固めただけの漫研の部誌レベルで、真面目に読むと腹が立つ。
 好きなネタからの引用はタランティーノ以下誰もがやっている事で結構だが、原典が持つ表現技法まで深入りせず、ただ表層をなぞるだけではプロの仕事とは言えない。たとえば例のガン=カタシーンも、ポーズだけ『リベリオン』から頂いてはいるものの人物の動きが完全に止まっているので何の迫力も様式美も感じられない。
 まして「咎人に堕つる魂に導きを」とか「祝福の歌が聞こえる──── 気が狂いそうな光の中で────」とか随所で面白ポエムを言われても。

 その辺を読み飛ばしさえすれば小奇麗な絵で毎話セックスし放題なのは評価に足る。
 特に中盤傲慢な貧乳おでこ金髪処女あっさり返り討ちにされて、悔しがりつつ「…お願い 入れて…欲しいの」とまでヒイヒイ言う回はこのサイト的にも高ポイントだ。
 これで返り討ちの理由が「瀕死の主人公様が失った記憶の別人格と入れ替わる」というくだらない設定でなければもっと良かったのだが。

 これに限らず本作は全体にエロシチュエーションの作り込みが甘く、基本的にはとりあえずやっているだけの義務エロシーンという印象が強い。現にヒロイン格のキャラに至っては本当に任務で性交しているだけだ。
 作者にキャラを立てる才能が無い(ヒロインが何を考えているのか心底分からないのには驚かされる)せいもあって、総集編AV並に単調なエロシーンの連発なので脳内補完がきちんとできる読者向けと言えるだろう。
(2004/12/23)

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