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『最終痴漢電車』アトリエかぐや

DMMにリンク 『最終痴漢電車』
(アトリエかぐや)2001年10月発売

※最新版『DVD EDITION』にリンクしているので本文とは内容が食い違う点がある(特に声)。
DMM
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あらすじ(ネタバレ)

 主人公は元凄腕の痴漢で現在は真面目に車掌として働くという、なんだか元ヤクザ幹部の国会議員ぐらいに無理のある設定の男。
 彼の働く路線の赤字がかさみ、廃線の危機が訪れる。そこで主人公が提案したのが「会員制の痴漢だけに解放された秘密の電車を走らせて大金を稼ぐ」というスットコアイデアだった。「会社のために仕方なく」と言うわりにノリノリで、赤字のくせにたいてい満員の電車で痴漢をはたらく主人公。そのテクニックにターゲットは即昇天。ただの2度ほど調教を加えた結果肉欲の虜に簡単になったので、いよいよ「最終痴漢電車」に乗車させる。見たところここで行われているのは輪姦であって痴漢ではなさそうだが、作中だれもそんなことは気にしていないのでおいておく。
 その後ろくな伏線もなく登場したスポンサーの「諸田」と最終痴漢電車の指揮権をめぐって無意味に火花を散らす主人公。一計を案じた主人公は、ターゲットの友人達までもを最終痴漢電車に巻き込むというハプニングを演出し、痴漢達から喝采を浴びる。巻き込まれた女達は調教も何もされていないのだが、作中だれも気にしていないので大丈夫
 この新企画で諸田をギャフンと言わせてスッキリしたのでご満悦の主人公。その後なぜか情の移った女と幸せに暮らしましたとさ。ええ!?

レビュー

 痴漢物というそもそもの段階から無理のある設定をなんとか消化しようとして、前人未到の領域に踏み入った独特のストーリーラインが素晴らしすぎる。上記ストーリーでは追いきれなかった部分も細かいツッコミ所が満載なので、覚悟しておいた方がいい。おそらくシナリオライターはドラマ性とかつじつま合わせとか萌えとかそういう事に関する脳の部位が欠けていて、代わりにエロ妄想が詰まっていると思わるが、その意気や良し
 ストーリーの狂い加減はさておき、ことエロシーンに関しては文句なしのバラエティ豊かな良シチュエーションがかなり濃い目に詰まっていて、本当に素直に評価したい。痴漢シーンは割と普通の痴漢物なのだが、絵の可愛さと半脱ぎのバリエーションの多さで周囲に差をつけている (ちなみにこのゲームも例によっていわゆる立ち絵だけやけに出来が悪い。未購入の読者はパッケージ表紙のイラストクオリティを参考にするのが良いだろう)。嫌がりつつも感じて、最後には車内本番まで行ってしまうファンタジーっぷりは僕らに勇気を与えてくれる
 ただし痴漢シーンのゲームシステムは『ギターフリークス』と痴漢の不幸せな結婚という感じに仕上がっていて非常にいただけない。常々言っているようにプレイヤーはマウスではなく別の何かを握りたいのであって、真面目に連打しないとあえぎ声のひとつも出やしねえシステムなど不要! しかもこのゲーム、回想モードには痴漢パートが無い! どこが痴漢ゲーだよ! なおかつギターフリークス部分を真面目にやりすぎると今度は色々する前にターゲットが昇天してしまうという欲求不満増大システム。せめて音声ファイルに自由にアクセスできるファイル仕様であれば、CGモードでキャプチャした痴漢パート画像に音声を被せて楽しむことも可能なのにね、この変態共が
 ちなみに声優の演技力は水準より明らかに下だが、その分大量にエロワードを喋りまくるのでセーフだ

エロ見所(ネタバレ)

 各キャラそれぞれに見所はあるが、やはり白眉は正義感溢れる強気な婦人警官だろう。
 痴漢現場を見て思わず興奮 → トイレでオナニー → その場面を盗撮され脅迫されつつ痴漢 → 挿入されてつい昇天 → さらに脅されてレイプ(ついでに先輩婦警も)→ やっぱり昇天 → さらに脅されて撮影会という名目で衆人環視の中恥ずかしいポーズをとらされたあげく輪姦もちろん昇天 →「最終痴漢電車」で輪姦、昇天 → 何も知らない同僚の婦警も「最終痴漢電車」に巻き込んでしまうけど、みんな仲良く昇天
 というVシネマ5作分が1つに詰まったかのような隙の無い構成で、ファンタジーもここに極まれりという展開だ。しかも常に制服着用というあたり、実にわかっていらっしゃる。シナリオ上では実は私服警官ということになっているのだが、まあここは目をつぶろうじゃないか。ちなみにこの婦警は興奮するといちいち状況をセリフで説明するという癖のあるキャラ設定なのかなんなのか、いいかげん無理があるのだが、輪姦中も細かく自分の陥った状況をセリフで描写してくれたりする。バカそのものではあるがエロい。このゲームはおおむねそういった趣向で成り立っている。
 これ以外のキャラも「清楚なOLが社内で内線電話を受けて声を殺しながら」とか「聖女のように慕われていたのが一転、輪姦される」とかの安いエロ妄想が爆発していて、シナリオライターにはどうかこのクドいエロ感覚を捨てずにいて欲しいものだ。
(2004/12/26)

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