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『最終性器!』夏目ナナ

DMMにリンク 『最終性器! 夏目ナナ〜究極のエロス〜』夏目ナナ
(SODクリエイト/ソフト・オン・デマンド)2005年01月発売・井口昇監督

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 よくある韻だけ踏んだダジャレタイトルだと思っていたら、まさか本当に「最終性器」をテーマにしたドラマ物だったとは。

あらすじ(ネタバレ)

(※夏目ナナは関西出身であり、このドラマ中でもセリフは関西弁である。以下のセリフに違和感を感じても、そういう物なのだとご理解いただきたい)
 冒頭、ナナ(夏目ナナ)が男をフェラチオすると見せかけ、男のペニスを噛みちぎるというショッキングシーンから物語は始まる。
 備え付けていた隠しカメラに向かってペニスを吐き出し、宣戦布告するナナ。
「あんたら、よう見てたか。仲間のチンチン食いちぎったったで。これがアタシの復讐や」 そんな事がお前の復讐なのか

 物語は一年前にさかのぼる。「私にもごく普通の女であった時代があった」とモノローグが入るがごく普通というには老けすぎの女子高生であるナナは、不良少女である。ナナが姉貴分と慕う謎の女、ミサ(織江京子)と組んで忍び込んだ深夜の大学病院。ミサが裏の組織から依頼された仕事で、政府が極秘裏に研究している薬物を盗むという手はずであった。
 しかしミサはナナを裏切っていた。緊張感ゼロの演技とアクションシーンの末、ナナは謎の男達に捕らわれてしまう。「お前は今日から過去も人格も無くすんだ。──肉体に兵器を持ったテロリストとして、敵の国家に侵入するんだ!」 ナナは実験体として問題の薬物を投与され犯される。この薬は強いエクスタシーに反応して人間の肉体を作り替えるというのだ。ナナが絶頂を迎えたその時! ナナの豊満な胸が突如ザクロのように割れて中から銃弾が発射されたがっかり)。
 一年間に渡る特殊訓練。ナナは某国の黒幕の愛人となり隙を見て暗殺する(オッパイミサイルで)という使命を与えられていた。そして訓練の仕上げとして、かつての恋人とのセックスを強制されるナナ。この男は偶然にも某国のスパイだったのだが発見され、組織に囚われていたのだ。このままでは愛した男を自分が殺してしまう(オッパイミサイルで)!
 2人が生き延びるには命令通りセックスするしかない。面従腹背の念で望むナナだったが、一通り終えたナナの胸に異変が始まる。男から離れようとするナナ。「あかん、来んといて!」
 しかし男はナナの真正面に立ったまま「どうしたナナ!」
「あかん、近寄らんといて!」
 ナナの肩をつかみ「ナナ!」 お前はダチョウ倶楽部の上島竜平並にフリに乗ってくる男だな
 案の定オッパイミサイルが男の命を奪った。号泣するナナ。彼女が後ろを向けばそれだけで助かったような気がするが、一度オッパイミサイルのスイッチが入ると身動きが取れないような裏設定があるのだとここで自分を納得させておく事
 復讐に燃えるナナは特殊訓練で鍛えた体を武器に組織を脱走する。意外に簡単に逃げ切った彼女は、忍び込んだ廃ビルで弾丸発射のタイミングをオナニーで確かめる「自主トレ」を敢行。「よし……、行ったろかい!」 ナナはすぐに組織への復讐に乗り出す。逃げ出した意味はあったのか
 緊張感の無い格闘シーンの末、彼女を兵器に仕立て上げた教官達を縛り上げたナナ。射精の興奮によって心停止に至る薬をどこかから取り出し、男達をフェラチオ4人抜きする。次々と死んでいく男達。そして最も憎むべき教官にはナナ自ら跨がり「兵器」を発動させようとする。「やめてくれ……助けてくれ!」 なぜか逃げも戦いもせず、言われるままに後背位で腰を振る男。案の定殺される(オッパイミサイルで)男が今際のきわに発した言葉は、「人間兵器だという事を……忘れていた……!」 まさかさっきの元恋人以上の芸人が存在していたとは
 そしてミサとナナ、因縁の2人は意味なく上半身裸で最後の戦いに望む。
子宮が怒ってんだよ!」 ジーンズのチャックを開けて武器のチェーンを引き出すミサ(キル・ビルっぽい事をしたかったらしい)。それはそれとしてキャットファイトはなし崩し的にナナの勝利に終わった。
 そしてどういう訳かレズプレイを始めた2人はいつしかミサがナナのエクスタシーを引き出す形になっていた。ナナの制止も聞かず、ミサは自ら撃ち殺される道を選んだ(オッパイミサイルで)。彼女は始めからこうなる事を望んでいたのかもしれない。どうでもいいけど

 復讐を終えたナナはしんみりと道頓堀にミサの遺灰を流す。人間兵器となった彼女にはもはや普通に生きるすべは無い。ナナもまた死を選ぼうとしたその時だった。そこらのチンピラに肩がぶつかり口論になった末、思わず鍛え抜いた跳び蹴りを食らわすナナ。よく分からないが楽しそうな顔をしていたので、ナナは生き抜く事を決意したという表現のつもりなのだろう

レビュー

 もうあらすじでお腹一杯だと思うが、俺もそうだ。久々に監督の自己満足に付き合わされた気持ちでやり切れない
 一応レイプ、和姦、オナニー、フェラ抜き、痴女、レズと見事なほど一通り揃ってはいるのだが最終的に相手が皆死ぬと思うと愚息もションボリだ。夏目ナナ自慢の胸も、結局ザクロのように割れて中から銃弾が発射されると思うと楽しめない。よりによってこのエフェクトが妙に力の入った特撮リアルな内臓感が出ているのが嫌さに拍車をかける。従来抜けない設定は精神力でなんとかするという脳内補完を推奨してきた当サイトだが、何にでも限界という物はあるのだ(ちなみにどちらかといえば巨乳派の当サイトではあるが、夏目ナナの場合明白に垂れ乳なのでその意味でも惹かれるものは少ない)。
 使い古された言葉ではあるが、「夏目ナナファンなら」。ファンにはかえってショックな作品かも知れないが。
(※本レビューはレンタル版を基にしている)
(2005/06/12)

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