『侵蝕 〜淫魔の生贄〜』TOUCHABLE
あらすじ(ネタバレ)
ヒロイン「奈菜」は家庭環境の悪化が招くストレスから来る過剰なオナニーの欲求に悩んでいた。思い切って美人保険医「高岡幻夢」に相談したところ、アロマテラピーのハーブを渡される。帰宅後、何の疑いも無く香を焚く奈菜だったが、案の定部屋は触手空間に変貌し奈菜は犯されてしまう。そう、幻夢の正体はやっぱり悪魔だったのだ。彼女は奈菜の性欲を見込んで触手に定期的に「エナジー」を与える、いわば飼育係に使えると考えた。
触手に犯される快楽の虜になった奈菜は、幻夢が手渡した触手の卵を育てることを承諾してしまう。連夜続く触手の宴、そして徐々に日常生活の中でも触手の事しか考えられなくなっていく奈菜。
奈菜はついに幻夢に言われるままに親友の「美咲」「香澄」さえも罪悪感なく差し出してしまう。
美咲は巨乳少女だったが、触手の謎の注射を受けて巨乳という言葉では片付けられないビックリオッパイにされてしまう。一方、ロリ娘の香澄はチンポを生えさせられてしまった。2人もまた快楽の虜となり、幻夢に言われるままに触手を貪るようになっていく。
性欲と言う名の狂気に犯され、所構わず発情しオナニーに耽るようになってしまった3人は、もはや幻夢の、そして触手の奴隷であった……。だからどうという事もなく物語は唐突に終わる。
システム
強引にカテゴライズすると、触手育成シミュレーションとでも言えば良いだろうか。1日ごとに触手プレイの方法(「性交」「粘液愛撫」等)を選ぶと、対応したイベントシーンと共に「エナジー(経験値)」が手に入り、エナジーの量によって触手を「進化」させられるというシステムである。最初は単なるホース状の物で「性交」しかできなかった触手も、進化によって「口」「大型化」「産卵」等のアビリティを取得し、そのアビリティによってプレイの内容も「クリ吸引」から「子宮産卵」まで多様化していく。
進化には、「口」の取得後でないと「体液分泌」が取得できないというように一定のルールがあり、また高度な進化ほど多くのエナジーを必要とするので、効率を考えたプレイが必要とされる。
このシステムを考えた奴はどうかしている。
レビュー
あらすじを見て分かる通り基本的に触手にメロメロになって以降が本編なので、嫌がる姿を期待するなら買ってはいけない。このゲームは無垢な少女たちが触手様のスーパーテクの前に凄まじいペースで淫乱化していく様を見るための物だ。それにしても、まさか触手とヒロインの初々しいキスシーンがあるとは意外だったが。触手派にも色々と派閥内派閥があるものだが(参考:用語解説)、このゲームの場合「触手和姦」「快楽系」「マッハ落ち」あたりに属するだろうか。特に触手との和姦ぶりは他に類を見ないほどで、後々触手のレベルが上がってからはともかく、初期状態では触手がヒロインを気遣ったセックスをするという前代未聞のシーンまで見られる。
このサイトの趣味としては触手和姦から得るものは何も無いので、ほぼ全CGを占める触手グラフィックを観賞するための物と割り切っている。もっとも、絵柄は微妙にクセがあり決して万人向けではないので、その辺りは各自の趣味と要相談となるだろうか。サブキャラのビックリ巨乳やふたなりロリっ娘の存在も(メインヒロインほどの出番は無いとは言え)趣味の別れるところだろう。
逆にこれらの要素が好みであれば、およそ思い付く大抵の触手プレイが入っているこのゲームは間違いなく鉄板級の触手ゲーと言える。
欠点としては、コンプリートしようとすると意外にゲームバランスがシビアな所だろうか。抜きゲーである以上、これは狙いとすれば外しているし狙っていなかったならますます問題だ。
他にも一度通った触手プレイは2度目以降もまったく内容に変化が無かったり(おかげで触手の虜になったはずのヒロインに唐突に理性が戻るようなテキストの矛盾も起きている)、いわゆる差分CGが少なく入れる前からCGでは既に入っていたりと、商業ゲームレベルでの練り込みは非常に甘い。
結論を言えば、極めてピンポイントな異端の快作という所か。いち触手ファンとしては個人の好みはさておき、今後の活動に期待したい。
余談
非常にどうでもいい話だが、このゲームのタイトルは『侵蝕』(日蝕の「蝕」)であって『侵触』(触手の「触」)ではない。しかし公式サイトですらあちこちで誤植しているくらいで、正しいタイトルが検索に引っかからない事も多い。無駄にタイトルに凝るとロクな事が無いという好例だろう。
(2005/07/23)