コミックレビューの基準
以前に書いた『Angelical Pendulum』の評価が作品としては遥かに低いレベルの『パンドラ淫妖記』の評価よりクソミソなのに気が付いたので、手ひどく突っ込まれる前に先回りしてこのサイトでのスタンスを明らかにしておきたい。このサイトでのコミックレビューの基準
- 第1位:エロの比重
どれだけエロを頑張っているかと言ってもいいだろうか。「ストーリーを語るために(義務として)適当なエロシーンを入れる」という勘違いした作家が陥りやすいパターンはこの場合悪だ。これがために『明日は明日の風が吹くのか?』は俺が作家だったらこのレビュー読んだら死ぬという程ムチャクチャ言われ、逆に『天使予報。』はストーリーは2の次でエロシーンばかり描いているからそれなりに高評価なのだ。作家の姿勢を問うていると言ってもいい。
もちろんストーリーを描くなと言っている訳ではない。本業であるエロをないがしろにするなという事だ。例えば有名な例では平野耕太の『COYOTE』他一連のエロ作品は傭兵を描く事が目的であってエロはそのための義務エロに過ぎない事がさすがに明らかだが、だからと言ってエロが疎かにはされず(抜けるかどうかは別として)作家に可能な全てのエロをぶつけてきているので、これはこれでアリだ。
- 第2位:作品性があって、その意図が成功しているか
エロシーンが充実しているなら、ストーリーや表現に力が入っているのもまた良し、むしろ良しだ。それは作家の根本的な力量を現す。
この意味『春うららかに萌ゆる日々』は作品性のかけらもない安易な作品で、レビューもそれなりに散々言われている。もっとも前述の「エロの比重」という面では十分すぎるほどにエロシーンだけ描いているので散々言いながらもホメているという訳だ。
もちろん作品として野心的ではあるが何一つ成功していない『明日は明日の風が吹くのか?』は例によって最低の評価を与えられている。
- 第3位:(個人的に)抜けるか
意外にもこれが評価基準としては最後に来る。前出の2つと比べても、主観によって大きく左右される基準だからだ。
抜ける抜けない以前にエロシーンが省略される事の方が多い『明日は明日の風が吹くのか?』がゴミクズ同然の扱いを受けている理由がこれでお分かりだろう。
- 『Angelical Pendulum』の場合:
「エロの比重」それなりにページ数を割いてはいるが、演出やシチュエーションを見るに、明らかにストーリーほどの情熱を傾けてはいない。
「作品性があって、その意図が成功しているか」流行り物の安直なトレース。
「(個人的に)抜けるか」特定のシーンに限れば、確かに。
- 『パンドラ淫妖記』の場合:
「エロの比重」とにかく触手レイプありきでストーリーが展開するのは立派な姿勢と言える。
「作品性があって、その意図が成功しているか」よく考えると矛盾だらけのストーリーだが、読者を引っ張るパワーは確かにある。
「(個人的に)抜けるか」どう考えても無理。
(2005/01/02)
